Durstのブログ

主な関心は、言葉、記号、旅など。頭に浮かんだことを、備忘録のように雑記します。

バラク・オバマ大統領の広島での演説(全訳)

新聞などで発表されている訳文に納得できないので、自分で訳してみました。ニュースの解説を通して知るのではなく、全文を読むべき内容です。ニューヨーク・タイムズの文字起こしを底本としました。引用や転載は自由です。 * * * * * * * 71年前、雲…

Let's Get Physical

英語でフィジカル(physical)といえば、身体的、物質的、物理的なことを指す言葉だ。この反意語といえば、まずメンタル(mental)が浮かぶが、サイコロジカル(psychological)とか、スピリチュアル(spiritual)とか、インマテリアル(immaterial)なども…

勝利へのダイブ

サッカーでは、疑惑のPKで勝敗が決することが少なくない。ワールドカップやチャンピオンズリーグなど、一流の審判がジャッジしていてもそれは起こる。疑惑とは、ファウルを得るための意図的な転倒、つまりダイブのことだ。素晴らしい熱戦が、怪し気な演技…

らしさからの逃走

らしくあれ。昔から嫌いな言葉だった。子供らしく。学生らしく。若者らしく。男(女)らしく。我が社の社員らしく。日本人らしく。そして、「自分らしさ」にもカチンとくる。当人がその言葉を口にするときは、たまたまうまくいっていた過去の自我像にこだわ…

おとなの作文教室

英語の作文術を学ぶための定番本のひとつに、「REVISING PROSE」がある。日本語に訳せば「推敲術」ぐらいか。世の中の大人たちがこぞって書く「オフィシャル・スタイル」の悪文をメッタ斬りにし、読みやすい「プレーン・イングリッシュ」に推敲するコツをま…

句読点の情報量

句読点には、思いのほか情報量が多いと思う。出だしの数行で読む気が失せるのは、自分が苦手な声色のようなものを感知して、心の耳をふさぎたくなるからではないか。使われている言葉の選択はもちろんのこと、句読点によって描かれる「文の風景」で印象はガ…

ロンドンバーの朝鮮系ロシア人

さあ、あなたも今日から、英語のシャワーを浴びよう。お決まりの広告だ。意味がわからなくとも、黙って聞いていれば英語が口をついて出てくるのだとか。言いたいことはわかるが、そのシャワーは、日本語がまったく通用しない環境で浴びなければ効果がない。 …

わかってるよ、うるせえな!

町中にある記号を見つけてスケッチし、その意味を説明せよ。小3の息子の国語の宿題である。担任の先生から直々に電話で協力の要請があったので、息子の希望通りに駅まで付き添う。さっそく道端で、「P」という文字さえ読めないのに「駐車場」という意味を…